ぶらたぬき~栃木蔵の街

ゴールデンウィークにぶらぶらしたところ。
栃木に蔵の街があることは全然知らなんだ。

朝は1本しかない、東武スカイツリーラインの快速は既に通勤電車なみの満員。ボックスシート車だから、なおさらひどい状態で、身動きも取れない。ま、ゴールデンウィークだし、有料特急とほぼ同じ到達時刻で、特急料金不要は大きな魅力だし、仕方ないかとは思う。しかし北千住で既に満員って言うのもどうなんだろうなあ。快速は増発してるらしいが、東武はこういうアナウンスがとても下手だ。

栃木駅で下車。北口に降りたつと、山本有三の文学碑。

「たったひとりしかない自分を、たった一度しかない一生を、ほんとうに生かさなかったら、人間、生まれてきたかいがないじゃないか。山本有三作 路傍の石より」。

そういえば路傍の石って、無理矢理読まされた中学生当時は、なんの感慨もなかったが、今は心に染みる。

大通りを歩く。やたらと学習塾や進学教室が目立つ。そんなに子どもいるのかな、共倒れにならないのかと疑問。

栃木という街は例幣使街道の宿場町。例幣使街道とは、徳川家康の霊枢が日光に改葬され、毎年、勅使が東照宮へ参向するようになり、その勅使を例幣使と呼んだ。勅使が通る道が日光例幣使街道で、この街道の一部が大通りや嘉右衛門町通りであり、その両側には味のある建物や黒塗りの重厚な見世蔵、白壁の土蔵群などが散見できる。

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大通りに面した建物だけでもこれだけの味わい。

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学習塾と同様に肥料問屋も多い。関連性はないのだろうが。

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栃木にゆかりのある浮世絵師・歌麿がそこかしこで展示してある。この写真ではないが大通りの古久磯提灯店では、栃木にゆかりのある浮世絵師・歌麿の高精細複製画・品川の月、吉原の花などを展示している。

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嘉右衛門町通り入口。味わいが深い。宿場町ともなれば、人、物が集まり、物を入れる蔵を建てる。そうして蔵の街となった。この辺りは栃木市嘉右衛門町伝統的建造物群保存地区だそうで、見世蔵や真壁(しんかべ)造り店舗、土蔵など伝統的建造物が多数残されている。

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ちゃんと人がお住まいの家。板葺きだが手入れが行き届いていて清々しい。

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兄に久しぶりに会う。記念館前で働いていた。

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岡田記念館。3つの蔵で、画家・富岡鉄斎の作品をはじめ、江戸時代の手錠、大名火鉢、鎧・兜、陣羽織、消火装束、かご、火鉢、美術工芸品などを展示・公開している。

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1万平方メートルの敷地内には土蔵、代官屋敷、書斎、茶室、稲荷などがならんでおり、また写真のような店舗もある。ドラマや映画のロケにもよく使われていて、最近では天皇の料理番にも使われたらしい。

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最古の床屋は最近まで営業していたらしい。襖の細部まで手が込んでいる。

岡田家は、岡田嘉右衛門をもって26代550年以上の歴史をかぞえる栃木の旧家で、江戸時代、慶長のころ、栃木の荒地を開墾した。これにより、徳川家から「嘉右衛門新田村」という名称をうけ、代々、当主は嘉右衛門を襲名している。特筆すべきはすべてが直系だと言うこと。生まれる子に必ず男子がいるということで、これは将軍家でも皇室でも類を見ない。

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一方、、明治時代の当主・岡田孝は70歳を超えてから、別荘建築を発起。巴波川(うずまがわ)に添うように建てられた翁島と呼ばれる別荘は、用材はすべて銘木を使用し、檜は木曽産、廊下には厚さ1寸の欅一枚板を使用、町内で練達の工匠が技を競いあって捺えた。床柱と床框、地袋の取り合いは必見。また先述の襖の引き手などにも深い味わいがある。

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巴波川の舟運は、1617年に始まったそうで、水運により栃木河岸は遠く会津方面にも及ぶという後背地と下流の利根川などを経て江戸方面とを結んだ。今では鯉のぼりの下を鯉が泳ぐ。

また遊覧船もあって、船頭が栃木市や巴波川の歴史を案内しながら約20。船頭が歌う栃木河岸船頭唄もなかなか。しかし、船頭に歌唱力が必要なのも大変だ。

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栃木で有数の麻の問屋として知られていた横山家の店舗は、現在横山郷土館として展示されている。右半分が麻問屋、左半分は栃木共立銀行としてつくられてた店舗は、日本の商家では唯一の両袖切妻造りという建築様式。

その他にも蔵の街美術館や、おたすけ蔵などの貴重な文化遺産、とちぎ山車会館などの見所もたくさんある。近場でのんびり散策できる栃木の街はなかなかの穴場だ。

ぶらたぬき~栃木蔵の街」への2件のフィードバック

  1. 6年半ほど栃木県民でしたが行った事ないです、栃木市。蔵の街として有名だけど、川越に行っちゃいますね。なんとなく。

  2. >こうじさん

    鄙びた感じがなかなかいいところです。川越ほど観光地化していませんしw