昼休みのダンドリ

サラリーマン稼業で昼食時間を自由に使える人ってそんなにいないと思う。
大抵の会社は12時に昼で13時から業務開始だろう。
当然のことながら、12時を回った時点で飲食店に人は集中する。

虎ノ門界隈は、ランチを出す店が豊富で、どこもかしこもごった返している。俯瞰で見ると何となく中華料理系が多い気がする。やはり、定食となると和定食も魅力なのだが、変化がつけやすい中華に人は流れる。

中華のお店の特長は二分される。日本人が経営している、どちらかというと麺系、炒め物系に力点をおいた店と、中国人系の人が経営している、一品料理に力点を置いた店だ。

日本人系の店は置いておいて、中国人系のお店なのだが、当然ながら日本向けにアレンジされた中華料理の酢豚やら麻婆豆腐やらメニューが豊富なのが特長。

さて、とある中国人系の中華料理店。地下で席数が40チョイある広いお店。喫煙席と禁煙席が分かれている。定食が数種類、一品料理で飯も可能。さらに麺類。すごいな、こんなにこなせるのか?

さらにこの界隈で流行りのランチパスポート。こりゃあ混雑必須。でも、日替り定食とかあるから回転速いんじゃない?階段上から覗いても、そんなに混雑してるようには見えないし。

タバコを吸わないと告げると禁煙席に通される。この界隈で昼食を摂るには、相席は必須だ。4人掛けの一番左手前に座ると同時に、日替わり定食を注文。今日の日替わりは肉モヤシ定食。スープ、サラダ、ザーサイ、サラダに麻婆豆腐の小鉢が付く。これで720円。安い。

私の向かいに座ってる人は、酢豚定食だったのか、私が着席すると程なく供されていた。で、私の右隣は男性と女性で、私より先に着席していたのだが、注文はまだしてなかったようで某かを注文していた。当然私の注文の方が先である。

この時点で12時06分。これならガーッと掻きこんで、大体12時半くらいだろ、そしたらちょっとお茶して戻れるか。いや事務所でのんびりお茶するか。そんなことを考えながら、スマホを弄っていた。

前の酢豚氏が、ご飯とザーサイのおかわりを注文する。ああ、ここはおかわり自由なんだ。なかなか良心的じゃないか。程なく酢豚氏のご飯とザーサイが来て彼は箸をつける。12時10分くらいか。

12時15分、店が混んできた。待ちも出ているようだ。左隣のお客が入れ替わる。ランチパスポートを見せて注文。中華丼らしい。すると店内に響き渡るドンガラガッシャーンと言う音。明らかに皿をひっくり返して、割れたような音。失礼しましたーという謝罪と同時に飛び交う中国語。

中国語ってのは私が覚えない所為なのか、いつ聞いても怒っているように聞こえる。こんな状況だと余計にその感覚は増して、殺伐とした雰囲気すら漂ってくる。

12時25分を過ぎた。私の隣席の男性女性に膳が供される。女性の方はエビチリの定食、男性の方はレバニラの定食だ。うんうん、なかなか良さそうだ。

作る順番もあるから、多少の前後は仕方ないが、一抹の不安が頭をよぎる。左隣の中華丼氏にも膳が供される。うーん、どうしたことか。

12時30分を過ぎた。さすがに確認をしようかとしたそのとき、店の奥で怒号が。どうも自分よりあとに来たお客の分が先に供されたことに、怒っているらしい。順番にやってますからという店員。それ、火に油だよ。

順番にやってたらそんな風になるわけないでしょ。そんな風に一人ツッコミをしていたら、怒号のお客帰っちゃった。昼休みが終わっちまうだろと捨て台詞を残して。まあ、さもありなん。文化的に絶対に謝らないしね。で、私だ。来た店員に日替りはいつ来るのかと尋ねる。店員は少々お待ちくださいと言って厨房に。ただいま12時35分。

中国語ってのは私が覚えない所為なのか、いつ聞いても怒っているように聞こえる。こんな状況だと余計にその感覚は増して、殺伐とした雰囲気すら漂ってくる。敢えて二度書く。

お待たせいたしましたと運んできた日替り。それは明らかに私のために作られたものではなく、どう見ても他人に出す分をインターセプトしたもの。だって奥に運ぼうとしていたし、伝票抜いたし。

まあ食べられればいいやと食べ始める。食べやすい日本の中華料理だ。でも、ちとオカズが多い。飯が先になくなる。飯とザーサイはおかわり自由だったな。

すいませ-ん、ご飯のおかわりください、あとザーサイも。

すると店員、あごで指すようにあそこにあるのでセルフでお願いしますと。おいおい、さっきの酢豚氏には持ってきてくれたじゃん。あ、さっきはイケメンだったからかな。まあいいやと、電子ジャーの所に歩く。蓋を開ける。

空っぽ。

もう、笑うしかない。別の店員に空っぽだよと告げると、別の茶碗に別のところで飯をよそい、私に手渡す。何だよ、どんなルールだよ。ちゃんと給仕するんじゃん。

二膳目の飯をかき込み、会計をしようとしたらやはり伝票はない。私は意地が悪いので、伝票がないからロハでいいんだな、というとそういう日本語は解るのか、なにやらまた中国語でレジと会話。キッと睨み付けられて、そのあと笑顔。なんだそのツンデレ。

テイショクナナヒャクニジュウエンデス

はいはい。お支払いしますけどね。伝票ないけど。支払の時だけこんなんかい。やっぱりこのやっつけは苦手だわ。しかもチェーン店ぽいのにオペレーションはメタメタだし。

この店、こんなダメダメなんだから

ランチパスポートなんてやんな!!

という昼休みでした。事務所戻り12時54分。お茶も飲めやしない(苦笑)

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