たぬきのMusic Chronicle~第4回~佐野元春Part1

昨日から、頭の中でずーっと鳴っている曲がある。

「I’m in blue」

佐野元春の三枚目のアルバム「SOMEDAY」に収録されている。
何の動機かわからないが、脳内にずっと歌詞が流れている。

今回から何回かに分けて佐野元春について書こうと思う。

佐野元春・・・1980年3月21日、シングル「アンジェリーナ」で歌手デビュー。これだけ書くと何の変哲もない。
しかし、デビュー直後からテレビ神奈川の音楽番組「ファイティング80’s」のレギュラーに抜擢されるなど、プロモーション的にはある程度恵まれていたと思われる。宇崎竜童がMCの番組で、友人に言われたので見ようとするのだが、当時UHFを見るのは難しかったのを覚えている。同年4月21日にアルバム『BACK TO THE STREET』を発表。7月から月一回、新宿ルイードでライブを始める。

新宿ルイードは当時、新宿駅前のビルにあり、それほど多くない観客の前で元春はハートランドとともにライブを行っていた。今でこそそんなパフォーマンスは当たり前だが、狭いステージを走り回り、時にはテーブルの上に立ち、時には設備の消火器に向かってシャウトするボーカルに、熱くなった。

「つまらない大人になりたくない」

どれだけそう思って、今まで過ごして来たことだろう。私はつまらない大人になってしまっただろうか、常に自問自答してしまう。この頃の元春の言葉にいろいろな想いが重なる。

この頃の名作はたくさんある。まだ10代だったあの頃にいいと思った曲は未だ色褪せてないが、年を重ねてから格好良さに気付いた曲、それが「Do What You Like(勝手にしなよ)」だ。

4ビートのジャズ・ナンバーであり、アレンジは元春自身で、メインのピアノが堪らなく格好いい。シャレたデート中の風景だけを切り取ったようなカタカナ交じりの歌詞もフィットしていて完成度が高い。ただ、これでポプコンに出たそうだが、これは受けないだろうな。

そうして1981年、NHK-FMの夜の帯番組「サウンドストリート」で月曜日の担当になって始まったのが「元春レイディオショー」。この番組のDJとして元春の人気は上がっていく。その年の6月に発売されたシングルがあの名曲「SOMEDAY」だ。

「信じる心いつまでも」

そうなんだ。そういう、人間として大事なこと、若すぎたその頃の熱い感情に突き動かされて、今の私のバックボーンの一部として存在している。しかしこの曲が陽の目を見るのは、ずーっと後のこと。

その当初は全く売れなかった。たぶんオリコンでも週間70位前後だったんじゃないかな。しかしこの名曲は、ある人の耳に留まった。その人の名は大滝詠一。

大滝詠一と出会い、佐野元春の音楽に別な色が加わる。
ここからの話は次回に。

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